1. 輸送を取り巻く状況
トラックは国内の貨物輸送の約9割を占めており、とりわけ鮮度とスピードが重視される農畜産物では、不可欠な輸送手段となっています。
そのような中、運送会社では①トラックドライバー不足、②燃料高騰などにより経営がひっ迫しており、輸送費を値上げする会社が増えています。
従来の輸送体制では、さらなる輸送費の上昇は避けられず、ひいては、輸送が途切れてしまうことにもなりかねません。
そのため、様々な対策を講じて物流の効率化、運送会社・トラックドライバーの負担軽減を進めていくことがJAや農業者にも求められています。
<輸送費上昇への対策> |
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① ICTを活用したデジタル化 作業の自動化による荷物の積み下ろし負担軽減、自動運転導入によるドライバーの負担軽減 |
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② 輸送拠点の集約による積載率向上 輸送拠点(ストックポイント)を活用した高積載率での一括輸送 |
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③ 輸送方法の変更 長距離トラック輸送から鉄道・船舶への輸送変更(モーダルシフト)および中継輸送による日帰り運行 |
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④ 輸送パレットの標準化 輸送パレットの標準化による荷役作業の効率化や積載効率の向上 |
出典:国土交通省(総合物流施策大綱2021年度~2025年度概要、物流総合効率化法の概要をもとにJA佐賀中央会作成)
2. 求められる産地の協力
我々、産地には安全・安心な農畜産物を消費者に届ける責務があります。トラック輸送が立ち行かなくなれば、我々はその責務を果たせなることから、JA・組合員も運送会社の負担軽減に協力し、安定輸送を確保していくことが必要です。