1.豚熱とは
豚熱(CSF)とは、豚熱ウイルスにより起こる豚、いのししの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴です。感染豚は唾液、涙、糞尿中にウイルスを排泄し、感染豚や汚染物品等との接触等により感染が拡大します。
治療法は無く、発生した場合の家畜業界への影響が甚大であることから、家畜伝染病予防法の中で家畜伝染病に指定されています。
わが国ではこれまで飼育豚で89事例発生しており、本県では今年8月に唐津市で発生しました。
2.発生した場合の防疫措置
CFSウイルスの感染がまん延すると豚肉の安定供給に支障をきたすことから、発生が確認された場合、発生農業内のすべての豚は速やかに殺処分・埋却され、豚舎や物品の消毒、近隣豚舎も含めた搬出制限などの防疫措置が取られます。
このような防疫措置や流通段階での衛生管理措置がしっかり行われているため、国内では感染が疑われる豚肉が市場に出回ることはありません。また、万が一、感染豚を食べた場合でも、CFSが人に感染することはないとされています。
3.感染拡大防止に向けて
感染拡大防止のため、家畜がいる施設に近寄らないことや山林からウイルスを持ち込まないよう、山林に立ち入った際は、靴の泥を山で落としてくるなどしてください。また、畜産関係の仕事に従事している方々が、CFS発生国を訪問した際には、家畜を飼育している農場などへの立ち入りは極力避けるようにしてください。
また、飼育する豚にCFS感染が疑われる場合は、直ちに家畜保健衛生所に通報をお願いします。