国際情勢の混乱による燃油・肥料・飼料・資材価格の高騰や、コロナ禍による農畜産物の需要低迷、相次ぐ自然災害による農業生産基盤の弱体化など、昨今の農業は様々なリスクに直面していることから、食料安全保障の意義が問われています。
1.食料安全保障とは
全ての国民が将来にわたって良質な食料を安定的に入手できるようにしていくことを「食料安全保障」といい、「食料・農業・農村基本法」において、これを実現することは国の基本的な責務であることを規定しています。
食料は、人間の生命の維持に欠くことができないものであり、かつ、健康で充実した生活の基礎として重要なものであることにかんがみ、将来にわたって、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給されなければならない。 (出典:食料・農業・農村基本法(平成11年法律第106号) 食料の安定供給の確保 第二条) |
2. 食料安全保障に関する検討委員会 発足
自民党では、諸外国の輸出規制やコロナ禍など不測の事態に対応し、食料を安定して供給するための仕組みづくりに向け「食料安全保障に関する検討委員会」〈委員長:森山裕(衆・鹿児島)〉を発足しました。
食料安全保障を国家戦略の最重要テーマに位置づけ、必要な法改正・整備も視野に入れた議論が行われています。
また、JAグループも本検討会において、燃油や資材価格高騰の影響を受ける生産現場の窮状を訴えるとともに、農家やJAが将来にわたり安全・安心な食料を供給していくための支援を求めています。
食料安全保障に関する検討委員会 |
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委員長 委員長代行 顧 問 副委員長 |
森山 裕 齋藤 健 中谷 元/塩谷 立/小野寺 五典/福田 達夫/野上 浩太郎 金田 勝年/吉野 正芳/坂本 哲志/野村 哲郎/山田 俊男 |
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〇 地域農業を支える家族農業・中小規模農業者の役割は、食料安全保障を確立する上でも重要。 〇 燃油・肥料・飼料・資材価格の高騰が農業経営を圧迫。農家が食料生産を継続できるようコスト低減の支援を要請。
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