JA佐賀中央会

農政を学ぼう 〜農政ニュース〜

佐賀県の令和3年産米の「生産のめやす」

1.令和2年産主食用米の作況と国の方針

米の生産過剰や新型コロナウイルス感染症の影響による消費減退でJA・業者等が保管している在庫が積み上がっている中、令和2年産米の全国の作況指数が99(平年並み)で生産量723万トンとなり、農林水産省が2年産米の適正生産量として示した717万トンを上回る結果となりました。

このような状況を受け、農林水産省は令和3年産米の適正生産量を693万トンに設定し、令和2年産と比べて全国で30万トン近くの大幅な減産が必要としました。

2.本県における「生産のめやす」

本県(県農業再生協議会)では国が示した主食用米の適正生産量をもとに、本県でどれくらい生産すべきかを『生産のめやす(以下、「めやす」)』として生産現場に提示しています。

令和3年産米のめやすについては、大幅な減産が必要とした国の適正生産量を考慮しなければなりません。一方で、これまで生産調整に真摯に取り組み、求められた水準以上に転作を行ってきたこと(いわゆる“超過達成”)、販売面では県産米の実需からの引き合いへの応えること等も考慮する必要があります。

これらのことを総合的に勘案して、令和3年産のめやすについては前年比150%程度を削減した25,009haに設定しました。

3.今後の取り組み

生産現場では、地域農業再生協議会(市町、JA等)から示されためやすに基づいて作付の検討が始まっていますが、米の適正生産と大豆等転作作物生産や交付金等を組み合わせた所得の安定確保に取り組んでください。

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